Introduction

第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を『淵に立つ』で受賞した、深田晃司監督の最新作。
深田監督は2011年東日本大震災後に大学研究チームの震災復興のリサーチに参加、2004年スマトラ島沖大震災で津波による壊滅的な被害を受けつつも復興を遂げた街バンダ・アチェを訪れた際に、本作のアイデアを想起したという。自然は時に豊かに美しく、時に脅威となり人を飲み込み、また人間の生活は自然と共にあるという様を、インドネシアの美しい海、そして国籍や宗教を越えて育まれる若者たちの友情を通して描き出します。
奇跡を起こす正体不明の主人公のラウを演じるのは、俳優、ミュージシャン、報道番組のインフルエンサーなど幅広く活躍するディーン・フジオカ。国籍や言葉も不明だが、常に優しく微笑んでいる不思議な存在のラウを、自然体でありながらミステリアスに演じます。
そして、成り行きでラウと一緒に暮らすことになる日本人の貴子役には、多くの映画やドラマ、CMなど幅広く活躍し、『ほとりの朔子』に続き深田組は2度目の参加となる鶴田真由。その貴子の息子・タカシ役には、『ほとりの朔子』(14年)で鶴田と共演し、『淵に立つ』で第38回ヨコハマ映画祭・最優秀新人賞受賞している太賀が挑みます。さらにタカシの従妹を、『二つ目の窓』で主演を好演し、新人賞や主演女優賞の受賞歴もある若手実力派女優・阿部純子が務めます。
また、本作の舞台であるインドネシアからは、今最も注目されている若手2人が抜擢。タカシの同級生クリス役に、話題の映画やTVシリーズへの出演も多く、国民的人気俳優アディパティ・ドルケン。クリスの幼馴染イルマ役には、2014年の映画デビュー以来、今最も活躍が期待されている新進気鋭のセカール・サリが務めます。
インドネシアの地で息づく人々の、友情と運命の行方が、静かに胸を揺さぶります。